公的な手当

【失業保険が途切れず継続】求職中に体調を崩したときの「雇用保険の傷病手当」

失業保険(基本手当)をもらいながら求職活動をしている途中で、体調を崩して働ける状態ではなくなってしまうこともありますよね。

【失業保険の給付日数が最大360日に】手帳3級で使える「就職困難者」の優遇 会社を辞めたときにもらえる失業保険(雇用保険の基本手当)、実は精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は「就職困難者」という区分になり、もら...

そんなときに知っておきたいのが「雇用保険の傷病手当」です。健康保険の傷病手当金とは別の制度なので、名前が似ていて紛らわしいのですが、今日はその違いも含めて整理しますね。

制度の内容

項目内容
対象雇用保険の基本手当の受給資格があり、ハローワークで求職の申し込みをした後の方
支給される場面病気やケガで15日以上続けて働けなくなったとき
支給額基本手当と同じ日額
14日以内の場合傷病手当ではなく、通常の基本手当が支給される

つまり、求職活動中に体調不良で長引いて働けなくなっても(=私は「仕事を探すことができなくなっても」と理解してます)、基本手当の代わりに同額の傷病手当が支給されることで、給付が途切れずに続く仕組みなんですね。以前ご紹介した「就職困難者」として給付日数が優遇されている方(精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方など)も、この傷病手当の対象になりますよ。

失業保険の基本手当と傷病手当の受給条件を比較

基本手当傷病手当
受給条件ハローワークに求職の申込みをしている/就職しようとする意思と能力があるものの、仕事に就けていない/仕事を辞める日の前2年間に、雇用保険に入っていた期間が通算で12ヵ月以上(会社都合で離職した場合などは、仕事を辞める日の前1年間に、雇用保険に入っていた期間が通算で6ヵ月以上)ある基本手当の受給条件を満たしている/病気やケガなどが理由で15日以上、仕事に就くことができない/病気やケガなどはハローワークに求職の申込みをした後に発生している

傷病手当は基本手当の受給条件をすべて満たしたうえで、「求職の申し込みをしたあとに」病気やケガが発生し、15日以上働けない状態になった場合に切り替わる仕組みだとわかりますね。申し込み前からすでに体調を崩していた場合は、この傷病手当の対象にはならないので注意しましょう。

健康保険の「傷病手当金」との違い

名前がよく似ている「傷病手当金」は、会社員が在職中に病気やケガで働けなくなったときに、加入している健康保険から支給される制度です。一方、雇用保険の「傷病手当」は退職後、失業保険を受給している間に対象になる制度で、まったくの別物です。

雇用保険の傷病手当健康保険の傷病手当金
申請時の雇用状態失業中在職中
主な利用条件病気やケガなどが理由で仕事探しが15日以上できない場合病気やケガで会社を連続して3日間休んだうえで、4日目以降に休んだ場合

このように、「在職中に体調を崩したら傷病手当金」「退職後、求職活動中に体調を崩したら雇用保険の傷病手当」とすみ分けられています。名前が似ている分、混同しないように気をつけたいですね。

申請の流れ

  1. ハローワークで求職の申し込みをし、失業保険の受給資格を得ます
  2. 求職の申し込み後に、病気やケガで15日以上働けない状態になったら、ハローワークに「傷病手当支給申請書」を提出します
  3. 医師の証明などの必要書類とあわせて提出し、審査のうえ支給されます

知っておきたい注意点

  • 傷病手当を受け取っている期間は、原則として求職活動をしているとはみなされないため、その間は基本手当を同時に受け取ることはできません
  • 病気やケガの状態によっては、失業保険の「受給期間の延長」(体調不良などで30日以上働けない場合に、通常1年の受給期間を最大4年まで延長できる制度)を選んだほうがよいケースもあります。どちらが自分に合っているかは、ハローワークの窓口で相談しながら決めるのがおすすめです
  • 制度の詳しい要件や必要書類は、最寄りのハローワークで確認してくださいね

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